不動産担保ローンの金利相場はどれくらい?低利で借りる方法はある?

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不動産担保ローンの金利相場はどれくらい?低利で借りる方法はある?

不動産担保ローンとは、土地や建物など、所有している不動産を担保として提供することで、融資を受けられる金融商品です。無担保の場合と比べ、低金利でお金を借りられることに加え、資金使途が原則自由でありさまざまなニーズを満たすことができる点が魅力です。

とはいえ、不動産担保ローンについて、

  • 住宅ローンなど他のローンと比べて、どの程度金利が低いのか?
  • 低金利で借りられる事業者はどこか?
  • 低金利で借りるための条件や、金利以外で考慮するべきポイントが何か?

などの疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、そのような疑問にお答えするべく、不動産担保ローンの金利相場から提供事業者ごとの比較、金利が気になる場合の対策に至るまでわかりやすく解説していきます。

不動産担保ローンの金利相場は?

不動産担保ローンの提供事業者には、銀行系とノンバンク系があり、それぞれで金利相場が異なります。

【銀行系】不動産担保ローンの金利相場

まず、銀行系の不動産担保ローンから紹介します。

銀行系の不動産担保ローンとは、文字通り、都市銀行や地方銀行までの多くの銀行が取り扱う商品で、金利が年率1%〜9%程度と低金利であるのが特徴です。

一方で、銀行は審査基準が厳しく、審査に時間がかかるなどのデメリットがあります。

【ノンバンク系】不動産担保ローンの金利相場

ノンバンク系とは、消費者金融業者、クレジットカード会社や信販会社など、銀行以外の金融機関をさします。ノンバンクは、預金や為替業務を取り扱わないのが、銀行との違いです。ノンバンク系の不動産担保ローンは、銀行系に比べると、審査基準が比較的厳しくなく、審査もスムーズに終えられるメリットがある一方で、金利が年率2%〜15%程度と比較的に高いのが特徴です。

不動産担保ローン以外のローンとの違い

このように、不動産担保ローンは、銀行系など、事業者によっては、1%~9%と金利を低く抑えることができます。住宅ローンの金利相場は、0.4%~1.3%程度とかなり低いですが、こちらは資金使途が住宅取得資金に限られます。無担保のカードローンは、金利相場が4.5%~15%程度であり、不動産担保ローンと比べると金利水準が高いです。

したがって、不動産担保ローンの金利は、資金使途が自由なローン形態の中では、比較的低い水準であるとうかがえます。

不動産担保ローン提供事業者の実際の金利

銀行系、ノンバンク系事業者のうち、金利が比較的低い事業者をいくつかピックアップし、紹介します。

【銀行系】不動産担保ローン提供事業者と金利

銀行系ローン金利
社名 商品名 金利体系 最低金利(年率%) 最高金利(年率%) 備考
滋賀銀行 「しがぎん」目的型ローン・フリーローン(スピードローンジャストサポート) 変動金利 1.95(目的型)
3.375(フリー型)
4.875(目的型)
7.875(フリー型)
保証料込
関西みらい銀行 フリーローン<不動産担保型> 変動金利・固定金利 2.0(変動)
4.9(固定)
3.9(変動)
9.8(固定)
変動・固定のいずれが適用されるかは、自ら選ぶことはできず、審査に応じて決定される
東京スター銀行 スター不動産担保ローン 変動金利・固定金利 0.85(変動)
1.25(固定)
8.35(変動)
8.75(固定)
金利は「変動金利型」および「固定金利型(3年/5年/10年)」の4タイプの中から自由に選ぶことができる
楽天銀行 不動産担保ローン 固定金利(5年毎見直し) 0.61 9.37 2021年9月契約の場合の金利。適用金利は、融資実行月によって変動
住信SBIネット銀行 不動産担保ローン 変動金利 2.95 8.9
オリックス銀行 不動産担保ローン 変動金利・固定金利 3.3(3年固定)
3.5(5年固定)
3.675(変動金利)
融資額によって適用金利は変わらず、一定

(2021年9月時点の数値を各社HPより引用)

【ノンバンク系】不動産担保ローン提供事業者と金利

ノンバンク系ローン金利
社名 商品名 金利体系 最低金利(%) 最高金利(%)
アサックス 不動産担保ローン 固定金利 1.95 5.90
あすか信用組合 不動産フリーローン 変動金利 2.8 3.5
SBIエステートファイナンス 不動産担保ローン 変動金利 2.4 7.5
三井住友トラスト・ローン&ファイナンス 不動産活用ローン 変動金利 3.9 7.4
新生インベストメント&ファイナンス 不動産活用ローン 変動金利 2.8 5.5

(2021年9月時点の数値を各社HPより引用)

不動産担保ローンの金利はどうやって比較すべき?

前章にて銀行系・ノンバンク系の代表的な事業者をいくつかピックアップしましたが、その中から、どのように比較をしていけばよいか解説します。

不動産担保ローンを金利で比較する際のポイント

まず、金利形態として、「変動金利」「固定金利」のいずれを選ぶかを考えましょう。

借入期間中、金利が変動しない固定金利に対して、変動金利は、借入期間中に市場金利に連動して金利が変動します。
※金利を定期的に見直すタイプの固定金利型ローンも存在します。

現時点では、変動金利タイプならば金利を低く抑えられますが、将来的に金利が上昇する可能性があるというリスクがあります。借入期間が長期である場合は、将来的なリスクを踏まえた上で、「変動金利」か「固定金利」のいずれを選ぶかを判断しましょう。

続いて、金利の比較になりますが、事業者ごとに、●% – ▲%という形で、最低金利と最高金利が示されています。実際に適用される金利は、借入期間、借入人の信用力、不動産の担保価値など、さまざまな観点で審査された後に、決定されるため、最低金利が適用されるとは限りません。

最高金利が比較的低い水準に抑えられている事業者を、いくつかピックアップし、複数同時に申し込んだ上で、最終的に一番金利を低く抑えられる事業者のローンに申し込むという選び方もよいでしょう。

申し込みの際に金利を低く抑えるポイント

実際に適用される金利を低く抑えるためのコツについても、お伝えします。

先述の通り、実際に適用される金利は、借入期間、借入人の信用力、不動産の担保価値など、事業者ごとにさまざまな観点で審査されます。

審査の過程では、借入人から提出された資料や、申込内容を踏まえ、借入人が毎月の返済金額を余裕を持って返済できるか、万が一返済ができなくなった場合に、担保不動産から回収できるかを、定量的に判断されます。加えて、現場の担当者が把握した、定性的な個別の事実をもとに、必要に応じて定量的な判断に微修正を加え、総合的に判断されます。

したがって、金利を低く抑える上では、下記の点が重要になってきます。

①収入に対して、毎月の返済額が多すぎる場合、借入額を見直すこと

収入に対して返済額が高い場合、返済が滞るリスクが高いと見なされ、金利が高く設定されてしまいます。もちろん、事業者によって、審査基準が異なるため、収入に対して返済額がどの程度の割合を占めると、どのように判断されるかはそれぞれですが、可能な限り割合を低く抑えるようにしましょう。実際にEXCELなどで、借入期間における毎月の収支をシミュレーションしてみて、ご自身の肌感覚で、生活費やその他経費を踏まえて、本当に余裕を持って返済できそうかを再確認し、もし難しそうである場合、借入額を最低限の金額にしたりするなど、見直すといいでしょう。

②事業者の担当者に、必要資料を提出するだけでなく、信頼性を示す情報を積極的に伝えること

例えば、担保不動産の価値を補足する事実などあれば(リフォームの有無など)、担当者に伝えるなど、担保不動産の価値や、返済能力をアピールしていきましょう。もちろん、それによって、審査に必ず影響を与えられるとは限りませんが、書面の提出資料だけでは、十分に信頼性が正しく伝わらない場合は、それにより金利を低く抑えられる可能性がでてきます。

金利以外に抑えておきたい比較のポイント

提供事業者ごとの金利を紹介しましたが、金利以外にも、下記のポイントを押さえた上でローン事業者を選ぶようにしましょう。

①金利以外の諸費用

不動産担保ローンを組む上では、借入時および返済時に諸費用が発生します。

提供事業者ごとに異なりますが、次のような費用が発生します。

長いスパンでの支払金額を抑えたいのか、借入時の一時的な出費を抑えたいのか、各事情によっても異なってくると思いますが、金利だけでなく、諸費用を含め、総合的に判断するようにしましょう。

▼諸費用(例)

  • 事務手数料
  • 保証料
  • 印紙税
  • 登記手数料
  • 抵当権抹消費用

②融資金額

不動産担保ローンにおいて、融資が受けられる金額は、担保として差し出す不動産の「担保評価額」によって決まります。

「担保評価額」は、「担保不動産の評価額」に対して、事業者ごとに設定される「担保掛目率」をかけることで算出されます。

担保として差し出す不動産の価値によって、融資金額が異なるのはもちろんのことですが、事業者ごとにも異なりますので、

複数の事業者において融資金額シミュレーションを行い、比較するのが良いでしょう。

③融資までのスピード

銀行系については融資までの期間が長く、ノンバンク系については融資までのスピードが早いなど、事業者によって、申し込みから、審査を終え、融資を受けられるに至るまでの日数が異なります。

仮に、至急資金が必要である場合は、融資までのスピードを各社に問い合わせ、比較すると良いでしょう。

④審査基準

事業者によって、審査基準は異なりますが、一般的には、「不動産の価値」および「借入人の信用力」によって、融資の可否が決定されます。審査基準を満たす条件が揃っていない場合、金利ではなく、審査が通る事業者かどうかが重要になってきます。

⑤金融機関、担当者の信頼性

ローンは、融資実行を受けて終了ではなく、その後も条件変更の交渉など、さまざまなやりとりが発生します。トラブルが生じないか、こちらの要望に誠実に対応してくれそうかなどの観点で、金融機関および担当者の信頼性を確認するようにしましょう。

不動産担保ローンの金利が気になる場合の対策は?

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