不動産担保ローンでお金を借りる前に、必要な書類について確認しておくことが大切です。
今回は、不動産担保ローンにおける必要書類や、それに関連するチェックポイントについてみていきます。
家を担保にお金を借りる際の必要書類
不動産担保ローンは、個人の返済能力に加えて、担保にする土地や建物の価値も審査の対象です。そのため、カードローンなどの無担保ローンと比較して用意する書類が多く、中には公的機関で発行しなければならないものもあります。
スムーズに書類が揃わなければ審査が中断してしまうことがあるため、なるべく早く提出することが大切です。ここで、必要書類や注意点を確認しておきましょう。
不動産担保ローンに必要な書類
審査する金融機関によって違いはありますが、一般的な必要書類は以下の6種類です。
- 本人確認書類
- 運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証・パスポートなどの公的書類です。
- 収入確認書類
- 企業に勤めている場合に必要な、会社から受け取る源泉徴収票や住民税決定通知書のことです。紛失などを理由に用意できない場合は、役所で所得証明書を発行する必要があります。個人事業主の方は、確定申告書や青色申告決算書を用意しましょう。
- 不動産に関する書類
- 担保にする不動産の価値を審査するための書類です。種類が複数あるため、次節で詳しく説明します。
- 納税に関する書類
- 役所で発行する納税証明書などです。住民税や固定資産税に未納がないか確認されます。
- 不動産のローン残高確認書類
- 担保にする不動産に、ローンが残っている場合に必要になります。借入先から発行される、返済予定表を用意しましょう。
- 資金使途の確認書類
- 見積書や、借り換えするローンの返済予定表など、借りたお金の使い道が分かる書類です。
また、契約時はこのほかに住民票の写しや印鑑証明書が必要になります。
不動産に関する書類について
担保不動産に関する書類について、取得場所に分けて一覧にしました。
法務局
- 登記事項証明書(土地と建物)
- 公図
- 地積測量図
- 建物図面
市役所や区役所
- 評価証明書
- 公課証明書
登記事項証明書はとくに重要です。戸建てにお住まいの場合は土地と建物とで分かれているので、2通必要になります。
また、金融機関によって不要なものもあります。それぞれ発行には手数料がかかるため、必要かどうか確認してから取得しましょう。
不動産担保ローンの審査に落ちる原因
申し込みしている本人の返済能力、もしくは担保不動産のどちらかに問題があると、審査に落ちることがあります。
担保不動産が原因で審査に落ちるケースで考えられるのは、建物や土地の価値が低すぎることです。金融機関は万が一返済が滞った場合に、担保不動産を売却、現金化してお金を回収します。貸したお金に対して不動産価値が低いと金融機関にとって損失となるため、審査する段階で、貸すお金に見合う不動産なのか厳しい目線でチェックしています。もし価値が低すぎることを理由に借りられないなら、申込金額を下げるなどの対策が必要です。
また、本人の返済能力では、収入や過去の返済状況などが審査に大きく影響します。詳しくはこちらの記事で解説しているので、ぜひご覧ください。
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不動産担保ローンの必要書類に関する注意点
申込時に失敗しやすいことや、デメリットについて事前に知っておきたい方もいるでしょう。ここでは申込する前に知っておきたい、必要書類や商品内容の注意点について説明します。
審査を止めかねない書類の不備とは?
必要書類について先述しましたが、万が一、書類に問題があると審査が止まってしまいます。以下、不備になりやすい事項をまとめました。
- 住所の相違
- 運転免許証やマイナンバーカードなどの、本人確認書類に記載されている住所は、現在お住まいのものでお間違いないでしょうか。引っ越したばかりで住所変更を忘れていたなど、住民票と本人確認書類の住所に相違がある場合、審査してもらえないことがあります。
- 有効期限切れ
- 登記事項証明書や住民票の写し、印鑑証明書などは、金融機関によって「直近3ヶ月以内に取得したもの」など、有効期限を設けていることがあります。以前使って保管していたものがそのまま使えるとは限らないので、発行した日付を確認しましょう。
- 返済予定表が古い
- ローン残高を確認するための返済予定表は、最新のものでしょうか?特に変動金利で住宅ローンを組んでいる場合、6ヶ月ごとに新しいものが送付されることが多く、最新のものを提出する必要があるので注意してください。
また、万が一返済予定表を紛失した場合は、借入先の金融機関で再発行手続きをしなければなりません。金融機関によって、即日の対応をしておらず手元に届くまで1週間程度かかることもあるので、早めに行動しましょう。
押さえておきたいデメリット
書類の手配にはお金がかかる?
無担保ローンは、諸費用0円で借入可能なところがある一方で、不動産担保ローンは、諸費用の負担が多いことが特徴です。
主な費用は、以下のようなものがあります。
- 事務手数料
- 印紙代
- 抵当権設定の登記費用
- 抵当権設定の司法書士費用
抵当権や印紙代に関するところは、不動産担保ローンの必要書類に関連して発生するコストです。思ったより最初の自己負担が多くなるかもしれないので、申込前に具体的な金額を確認しましょう。
不動産担保ローンとリースバックの比較
書類の手配や審査に問題を抱えている方は、リースバックも検討しましょう。リースバックも、持ち家などの不動産を活用した資金調達方法です。不動産担保ローンとはどのような点で異なるのでしょうか。
ローンを組まずに資金調達可能
リースバックは、ローンではありません。持ち家などの不動産を売却してお金を調達し、賃貸のように家賃を払うことで、そのまま自宅に住み続けられます。自宅で変わらない生活を送れるうえに、契約内容次第では、資金が用意できればいつでも自宅を買い戻せます。そのため不動産担保ローンのように、完全に自宅を失うリスクがありません。
住宅ローンが残っていても利用できることが多く、基本的にお金の使い道は自由。調達資金でローンを返済すれば、利息を支払う生活から解放されます。
これまで支払っていた固定資産税や火災保険料、修繕積立金の負担も無くなるため、毎月の支出が減るかもしれません。
厳しい審査条件がないことが多い
ローンを組むには、審査に通らなければなりません。申込や完済までの年齢制限、勤務形態は正社員のみ、過去の返済に遅れがあったら借りられないなど、さまざまな条件があり、それらをクリアする必要があります。そのための書類の準備も煩雑です。
その点リースバックは、不動産を持っている方なら誰でも申込可能なところがほとんど。パート勤務や収入が公的年金のみの方でも対象です。
リースバック会社独自の利用基準はあるものの、ローン審査ほど厳しい条件はありません。書類の準備についても大半は不動産会社の担当者が手配してくれるため、利用のハードルは高くないでしょう。
ローンより費用や時間がかからない
リースバックは手数料なく利用できることがあります。また、通常の賃貸契約で発生する敷金・礼金・仲介手数料・更新料を無料にしている事業者もあります。
また、リースバックは資金調達までにあまり時間を要さないことが多いといわれます。不動産担保ローンのように仮申込の結果がでるまでに1週間以上、お金が手に入るまで1ヶ月以上かかる、というケースは少ないので、なるべく早くお金を用意したい方もリースバックを検討してみてはいかがでしょう。
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